十二代目 藤本剛

12th generation

藤本木工芸12代目当主である藤本剛の生い立ちや、仕事への向き合い方などをご紹介いたします。
伝統を受け継ぎ、お宮を作ることにどのように向き合っているのかをご紹介することで、
お宮の向こうにある制作者の想いを感じてください。

藤本木工芸12代目当主 藤本剛
お花を育てている様子
お花を育てている様子

出雲大社からほど近い桧物職(ひものしょく)の家に12代目として生を受けたが、藤本剛は不思議とそれほどプレッシャーや気負いのようなものは感じていなかった。

11人兄弟の末っ子として、母親の影響を受けて幼いころは植物が大好きな少年だった。自宅に草木の種をまき、水を与えて育てるのが何よりの楽しみだったという。

そうした穏やかな性格が、現在の神具を作る上で心を穏やかにという部分で役に立っているのではないだろうか?

父親の体調があまりよくなかったということもあり、この仕事についたのは高校を卒業してからのことだ。それまでにも手伝いをしたことはあったが、全くの何の技術もない素人なので、まずは2年間、職業訓練校に通って技術を学んだ。

当時の職人というのは手取り足取り技術を教えてくれるような慣習はなく、10年ほどの時間をかけながら技術を盗んだという。
良いものを作るにはまずは量をこなす必要があると考え、毎晩遅い時間までとにかくたくさんのお宮をつくったという。

カンナで木を削る様子
カンナで木を削る様子
ノミで千木を彫る様子
ノミで千木を彫る様子
千木を取り付け仕上がる様子
千木を取り付け仕上がる様子

量が質に転換できるようになったと感じ始めたのは30歳ぐらいになってからだ。そのころから自分でも満足のいく作品が仕上げられるようになってきたという。

仕事の手順はシンプルで、ヒノキの素材を細工物の大きさに切りそろえ、木釘や接着剤を利用しながら胴、屋根、台座と組み立てていく。ヒノキを切りそろえたりする部分は機械も使うが、組み立てや仕上げはほとんどが手作業になる。
設計図などを見ながら作るわけではなく、すべて頭の中に入っている理想の形を一つ一つ作り出していくのだ。

反り屋根を仕上げる様子
反り屋根を仕上げる様子

いつも仕事を始めるときと終わるときには神に祈りを捧げるそうだ。心を穏やかに作業をしないと、けがにもつながるし、自分の心が作品にも出てしまうという。

40センチほどのお宮を作るのに要する日数は約7日、受け取られた方が満足していただけるよう一つ一つ心を込めて製作しています。

いままでに作ったお宮で最も大きなものは2メートルに及ぶ。いつか大社本殿の反り屋根のミニチュアを手がけてみたいという想いを胸に秘めている。

毎日朝と夜には神棚にお祈り
毎日朝と夜には神棚にお祈り

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一般的なお宮の高さは35~55cm、横幅30~50cm、奥行き24~45cm程度です。
ご希望の大きさ、飾りつけなどをお聞きした上で丁寧にお造り致します。
なお、納期は1~2か月頂きますのでご了承ください。

0853-53-2514

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